奈良で人気が無い!葛城古道をウォーキング 貸し切りで歩きたい奈良
ウォーキングがしっかりできるのが葛城古道。観光とウォーキングのバランスでは、「ウォーキング>観光」という図式となる。
しかし、決して葛城古道が観光の内容が薄いということではない。
一般的に観光というと、数ある観光スポットの要所要所を巡るものであるが、スポットを結ぶルートそのものを楽しむのが葛城古道の魅力と言っても良い。
ウォーキングの際の素晴らしい景色が魅力の一つなのが葛城古道(葛城の道)。
目の前に迫る大和葛城山から金剛山の山並み、山脈の麓である少し高度のあるところから見渡す奈良の風景は遥か古代の奈良をひしひしと感じさせてくれる。
そして、まだ知らない奈良がこんなところにもあったのかとその魅力を再認識することになる。
どの古道よりもと言うと大袈裟かもしれないが、休日でさえこのルートには人影は少なくまばら、独り占め、貸し切りのような気分でウォーキングを楽しめるのが葛城古道。
しっかりウォーキングできる葛城古道
みなさんご存知の通りウォーキングは高齢者向けの運動としては最もおすすめしたいものの一つ。
準備もいらず思いついたらすぐにでもできるのがウォーキング。
毎日の地道なウォーキングを繰り返すことは高齢者の健康維持にはとても重要。そして、たまに遠出など特別なルートでのウォーキングはモチベーションを保ちさらに日々の健康維持と向上が目指せる。
奈良の観光、ゆっくりと古都を歩いたり、観光ついでに寺社を巡ったり、その結果としてたくさん歩いたという副産物のウォーキングもある。
この記事ではウォーキングを中心とした視点で、ついでに観光というものをおすすめしたい。
歩きを中心としたコースを紹介してみよう、それが葛城古道。
葛城古道ならしっかり歩ける その概要とは
葛城の道マップPDFのリンク
奈良の観光地といえば奈良市内を中心としたものや、周辺の山岳地域、寺社を巡るものが人気のコース。
そういった人気のエリアではなく、特に何もなさそうな奈良県西部。一番の存在感は大阪との境に南北に連なる金剛山系の山脈。
実際に葛城古道を歩いてみると、それなりに魅力的なポイントが存在する。
感想を一言でいうと意外にいいところ。しかし、道中ほぼ人と会わない。何故こんなに人気がないのか?
景色、風景は古き大和路を感じる趣がある。
二上山、大和葛城山から金剛山の連なりを常に横目に見ながら歩く雄大な雰囲気は、こんなところにこんなに素晴らしい景色があったと再認識させてくれる。
コースは大きく分けて前半〜中盤、終盤とに分かれる。
おすすめは前半〜中盤。個人的には中盤以降はあまりおすすめではない。別で考えた方が良い。
理由は後半のポイント間の移動距離が長過ぎるから。葛城古道には、歴史的な建物や石仏などのポイントを巡るように結ばれている。
特に後半は市街地地域に入り田舎道の雰囲気も薄れ、アップダウンも激しくなる。
何より次のポイントまでの距離(所要時間)が長い。過剰に否定はしないが、ウォーキング目的の人にとってはこの長時間の間隔は辛い。
時間に余裕があり、体力的にもまだまだ元気があり余る人には終盤も行ってもらいたい。
スタートは近鉄御所駅 無視できない「鴨」繋がり
参考となるプランはこちらのサイトを参考にしてみた。→奈良たびネットのリンク
スタートは近鉄御所駅から。
このプランで最初に向かうのは六地蔵石仏となっている。
ちなみにこの葛城の道と(位置的に)比較される「山の辺の道」の場合しっかりルート案内が用意されていたが、葛城古道はスタート直後案内が見当たらない。
六地蔵石仏を越えてからはしっかりと案内があるので安心してもらいたい。
近鉄御所駅をスタートしてから、私の見落としのせいか、案内が見つからず、いまいち六地蔵石仏の場所がぴんとこない。
グーグルマップでチェックしてみると、六地蔵石仏のすぐ手前に鴨山口神社があるようだ。
ここが何故最初に向かうポイントになっていないのかは不思議に感じた。。
その理由は、葛城古道の最終ポイントが「高鴨神社」だからだ。同じ「鴨」に始まり「鴨」に終わるのがスマートだと思うが…
実はさらに「鴨」に関しては、出発地点の近鉄御所駅の少し南に行ったところに「鴨都波神社」がある。
ここは案内マップにも記載すらないが、これだけ「鴨」という言葉が登場するなら一連の鴨繋がりで扱うべきだと個人的には思う。
好みに応じて前半のルートでは「鴨都波神社」と「鴨山口神社」を最初のルートに加えるのをおすすめしておく。
六地蔵石仏 見落としそうでいて道のど真ん中にある
目の前に来て初めてこれが六地蔵石仏かと気付くような感じのポイント。残念ながら地蔵様が6つあるところには気付かなかった。
ここは必ずぐるりと一周回った方がいい。6体の地蔵に気がつけないから。
ただし道路のど真ん中にあるので車には気を付けよう。
上は正面から見た六地蔵石仏。ぱっと見それとはわからない。
イメージとしては、お地蔵さんが6体並んでいるのかと思っていたが意外な展開。
六地蔵石仏との突然の出会いとともに、葛城古道のポイントを一つクリアした。
そして次は九品寺(くほんじ)に向かう。
九品寺のその前に 駒形大重神社
六地蔵石仏から九品寺へは1km以上ある。ここから葛城古道がいよいよ始まった感がある。
大和葛城山の山麓を辿っていく。
九品寺へ向かう道中、さらにスポットがあることに気付いた。それが駒形大重神社(下画像)。
駒形大重神社は葛城古道からちょっと寄り道すればたどり着くところ。
ついでに葛城古道ルートに加えておこう。
ここから奈良の東側を見たのが下の画像。
結構高いところに来ているようだ。
このような気持ちのいい景色の中をウォーキングしていく。
葛城古道の前半では道中そのものが楽しみの一つ。
ここまで画像をご覧の通り、ほぼすれ違う人はいない。
そして、九品寺に到着。
プランの2つ目をクリアした。まだまだ前半、次へ進もう。
休憩所も貸し切り 景色も貸し切り
案内板に「休憩所」と記載があり、期待して訪れたのがこちら。
期待できるのはむしろこちらの景色の方だ。
この辺りの景色は素晴らしい。この道をウォーキングするだけで十分に満足に値する。
これだけの景色の良さと裏腹に人影の無さは意外な感じがする。
ここに着くまで結構な距離を歩いた感はある。
次は、高丘宮跡(たかおかみやあと)。今回ここは割愛して、いよいよ前半のクライマックスである葛城一言主神社へ向かおう。
葛城一言主神社ではお願いは一つだけ
葛城一言主神社に到着。ここまででも結構なウォーキング。
画像には写っていないが、ここに来て参拝者の姿がちらほら。
たった一つだけお願いごとを許される神社だそうだ。ふと思ったが、神社にお参りしてあれもこれもとお願いしまくった経験はお有りだろうか。
するとして一つのお願いくらい。だいたい、いくつもお願いするのは欲張りであさましい気持ちになる。。
そもそも一つのお願いしかしないのに、ここで一つのお願いするのも何だかと思った。
いつもと違うことをすることにした。
それは一つもお願いしないこと。
手を合わせて何も考えないことにした。
由緒ある大木を後に、今回のゴールとしている極楽寺へ向かう。
極楽寺までの道のりは険しい
既に中盤に入り、一言主神社からの道のりは結構険しい。
山道など道が荒れていて険しいのではない。
のどかな風景から、田舎の市街地の中に入り、目が癒やされるものがなくなったことと、次のポイントへの距離が長くなったことが主な要因。
細い道を車が頻繁に横を通り過ぎる。
一度高度を下げ、再度割合と登道を通りかなり歩き回った後、ついに極楽寺に到着。
画像では美しいお寺だが、ここにたどり着く周辺は少々極楽感は低い荒れた雰囲気がある。
極楽の由来などはよくわからないが、ゴールにふさわしい場所としてここを今回の最終目的地にした。
ちなみに、ここから先の葛城古道は各ポイントへの所要時間が途端に長くなる。
年配の高齢者にはこの残りの距離はかなり大変に感じるはず。
ここ極楽寺をゴールとするか、手前の一言主神社をゴールとすることをおすすめする。
まとめ 葛城古道は2回歩くことにしよう
上画像は今回参考にしたルートの最終ポイント。葛城の道歴史文化館にそば屋さんがある。
葛城古道自体は風景がとても良く、ウォーキング中心として楽しむにはおすすめのルート。
他のサイトやマップで紹介されているルート全体は実際のところかなり体力が必要とされる。
道中寄り道するようなスポットがマップなど以外にも点在しており、それらに寄り道をしているとなかなか時間も読みにくい。
おすすめの葛城古道の楽しみ方は2回に分けて行くこと。
- 近鉄御所駅〜極楽寺(または一言主神社)
- 高鴨神社〜極楽寺
ちなみに起点となる近鉄御所駅以外の場所からの交通へのアクセスはバス利用のみとなる。
ルート全体を通して東側に並走している国道24号線へ出るとバス停が小刻みにあるのでそれを利用する。
ただし注意点は運行本数に注意が必要ということ。全ルートを一日で回ると時間の余裕もなく想定以上に所要時間が必要になる可能性あり。
さらに前半ルートではコンビニがわずかしかな無い。途中で食事するところも無いので早めに弁当などの食料は調達しておこう。
頑張って全ルートを一日で回る場合は、最終地点の蕎麦屋さんを目指すことになる。
足早にテンポよく歩かないと後半の距離の長さにリタイアも考慮して、食事など準備しておこう。
見たことのない奈良を感じたい、誰もいない奈良を貸し切りで歩き回りたい、そんなあなたにはおすすめのルートが葛城古道。
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