ザ・スタンド スティーブンキングの新作TVシリーズ 明日来るかもしれない世界がそこにある
いよいよこの2020年12月にザ・スタンドの新作テレビドラマ版の放映が決定した。(詳細は後半に詳しく解説)
ザ・スタンドはアメリカ人作家スティーブン・キングの超長編作品。
スティーブン・キングの有名な作品の数々が既に映像化され、いくつもの作品を観賞された人も少なくないはず。→Wikiスティーブン・キング
中にはスティーブン・キングの作品とは知らずに映像作品を観ている人もいるはず。
代表的な作品をあげると、It、シャイニング、ミザリー、ショーシャンクの空に、スタンドバイミー、グリーンマイル、アンダーザドームなどなど
スティーブン・キングの作品はいずれもアメリカを舞台にした未知の世界や、未知の力を描いた作品が多いのが特徴。
最近また、ホラー系の作品が脚光を浴びたりもしているが純粋なホラーではない作品も数多い。
スティーブン・キングの公式HP https://stephenking.com/
今のウイルス蔓延社会のもっと先にある未来を描いた物語が、スティーブン・キングの「ザ・スタンド」
今から約40年前の1978年に世に出た作品がこのザ・スタンド。この作品はウイルス感染によるパンデミックを題材にした作品なんだ。
ちょうど新型コロナウイルスが世界中で猛威をふるっているさなかこのザ・スタンドが再び映像化されようとしている。
もちろん新型コロナウイルスの大流行=このザ・スタンドのことではない。
今回の新型ウイルスよりも強力なものが猛威を振るう、この先の未来にも起こってはならない世界を描いた作品がザ・スタンドなんだ。
このザ・スタンドを知ったからと言って、過剰に反応する必要は無いことは先にお伝えしておく。
このザ・スタンドは1994年にアメリカで一度テレビドラマ化されたものを日本ではDVDなどでも観ることができる。(映像配信も扱っているところがあるかも知れない)
スティーブン・キングのザ・スタンドはどんな作品
ネタばれするまでの内容はここでは紹介しないのでご安心を。
ザ・スタンドに登場するウイルスは化学兵器として人工的に作られたもの。研究所の中だけに存在していた。
それが不手際により所内に流出し、一瞬にして研究所内部は死の世界となってしまった。
研究所内部の監視カメラの映像を観た門番が危険を察知し街を脱出した。それが原因となりウイルスの感染がアメリカ全土に広がりだす。
ウイルスはアメリカ全土にあっという間に蔓延し、死の世界が広がっていった。
そのウイルスは作品中では「スーパーフルー」と呼ばれており、日本語字幕では「超風邪」と訳されている。
このウイルスは風邪症状の疾患であるが、感染率99%以上、高致死率の感染症として描かれている。
わずか数日でアメリカの全土はほぼ死の世界。至るところが死体だらけになり、国家の機能も完全に崩壊してしまった。。。
ここまでが、作品の前半1/4程度の内容。ウイルス中心の話もほぼこのあたりまで。
ここから先はスティーブン・キング独特の世界観が描かれている。
ザ・スタンドはホラーと言うよりも神と悪魔の対決の物語
ざっくりだけ説明すると、ザ・スタンドは神と悪魔の対決の物語だ。
ウイルスの脅威によりアメリカのほとんどの国民が死に絶えながらもわずかな生き残る者たちがいた。
そのわずかな生き残る者たちは、マザーアバゲイルという謎の老婆に導かれる。睡眠中の夢の世界を通じて。
マザーアバゲイルもまた神の代弁者だ。
その一方で悪魔の存在がいる。生き残るものたちを2分するようにして、片方は正義に導かれ、もう片方は悪の存在へと導かれていく。
そして新しい自由の国と、悪の国が登場することになる。そしていよいよ正義と悪の戦いが始まる。やがて決戦の日に向かって物語は進んでいく。。。
この先は映像か、本を読んでいただきたい。
最後に、スティーブン・キングにはよくあることなんだが、映像化されたTVドラマや、映画の中にスティーブン・キング本人も出演している。
ザ・スタンドはスティーブン・キングの代表的な長編作品
ザ・スタンドの作品が世に出たのは1978年と、今から半世紀ほども前のこと。
日本でザ・スタンドは2000年くらいに百科事典並みの分厚さで、上下2分冊で出版された。
いわゆるハードカバータイプの本で、真っ黒の高級感があふれるものだった。
表紙には確か、マザーアバゲイル(DVDではアビゲイル)と言う作品に登場する老婆がギターを持っているところが描かれていた。
ザ・スタンドは余りにも長編な小説なので、アメリカでも出版当初はカットした少し短めのものとなっていた。現在入手できる本は完全版だ。
私が日本語翻訳版のザ・スタンドを購入したときは、余りの長編ぶりに挫折した経験を思い出す。
スティーブン・キングの作品にはザ・スタンドのさらに上を行く難易度の高い作品がある。
それは「ダークタワー」だ。これは本当に挫折する。
途中読み飛ばすぐらいをしないと読み切れない人が続出するしろもの。
この「ダークタワー」は当初、スティーブン・キングは生涯を掛けて書いていく作品とまで言っていたほどの超長い物語。
今振り返ると、案外あっさり終わらせてしまった感はある。。
ダークタワーの映像作品も出ているようだが、あの長編作をたった数時間に収められるわけもないので別物として観ると楽しめるはず。
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話をザ・スタンドに戻す。
ザ・スタンドは長編小説なだけに作品中の登場人物も多すぎるので一気に読まないとわけがわからなくなる。
おすすめはやはり、映像の方だ。原作を読んでから映像を観ると間違いなく物足りなくなるはずだから。
ザ・スタンドのDVD映像は短くまとめているとはいえ、約6時間ほどの長時間の作品。
ストーリー全体でコロナウイルスの騒ぎの様な、ウイルスに関係するのはほぼ前半の1/4程度。
残りは神と悪魔と人間の心を描いたドキドキ感が溢れる作品。それほど過度の恐怖の世界は描かれていない(あくまで他の作品比べて)。
ザ・スタンドはスティーブン・キングの映像作品ではかなりよくできている方だと思う。
ザ・スタンド以外にもおすすめのスティーブン・キングの作品は?
数多く有名な作品を世に出しているスティーブン・キング。
今回、一つだけ映像作品でおすすめする作品を上げておこう。
それは「ミスト」。ザ・スタンドとは少し毛色の違う作品。
雰囲気は「セル」に近いかも。結末は違うか。
この作品は結末が凄い映画作品としても有名だ。ラストシーンはほんとうに見る者を唖然とさせる結末。
この「ミスト」には謎の生き物が登場するので、子供はトラウマになるので気を付けた方がいい。(ゴースト系ではない)
2020年 新たなザ・スタンドがスタートした
2020年に新たなザ・スタンドがTVシリーズとしてワーナーとCBSによって制作されている。→Wiki The Stand
新型コロナウイルスの影響で放送開始はいつ頃になるかまだ不透明であったが、遂に12月17日放送開始で決定した。
出演者は以下
James Marsden
Amber Heard
Greg Kinnear
Odessa Young
Henry Zaga
Whoopi Goldberg
Jovan Adepo
日本人におなじみのウーピーゴールドバーグがマザーアバゲイル(アビゲイル)役で登場する。
この動画にはスティーブン・キング(中央右)とウーピーゴールドバーグ(一番左)が出演している。
ザ・スタンドの新シリーズは、10話以上になるようだ。
2020年にアメリカで放映される予定なので、しばらくは日本配信や日本語訳の映像は出てこないと思われる。
まして、新型コロナウイルスの影響でもっと放送が遅れる可能性もある。。
気になるあなたは、今すぐ既に映像化されている方の作品を観てみよう。
じっくり家で小説を読むのもいいかもね。
ザ・スタンドの意味するところは、「さあ今すぐ立ち上がるんだ。」 "Just Stand. "(作品より引用)
立ち上がらなくてもいいから、すぐ映像を観てみよう!
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