パールハーバーで日本人が学ぶもの 真珠湾で取り戻すべきものとは

あなたはパールハーバーと聞いてどんなイメージをお持ちだろうか。

日本が侵略した場所の一つがアメリカのハワイだ。

もしかするとあなたは日本人がパールハーバーに訪問することは非難されるのではと思われているかも知れない。

そんな心配は無用だ。

 

この記事ではハワイ、オアフ島のパールハーバーで私が目に焼き付けたものを紹介したい。

 

日本人だからこそ知るべきものがここ、パールハーバーにはたくさんある。

どこの国の人たちよりも日本人が訪れるべき場所、それがパールハーバー。

 

楽園であり米軍の拠点 オアフ島パールハーバー

アメリカの軍事拠点がこんな南の楽園の島ハワイにある。

 

かつて太平洋戦争において日本軍が空から米軍の基地に向けて急襲をおこなったところ。

 

ハワイオアフ島にある第2次世界大戦の戦跡の一つがパールハーバー

日本による真珠湾攻撃が行なわれた場所。

 

ワイキキの中心からは、ホノルル空港を越えて、西へ1時間も掛からない場所だ。オアフ島のちょうど中央あたりに位置する。

 

画像内で左側の赤枠パールハーバー右側赤枠がホノルルの市街地。

 

 

パールハーバーヒストリックサイトと呼ばれる施設には大きく4つからなる。

パールハーバーの施設
・アリゾナ記念館
・ボーフィン・サブマリンミュージアム
・バトルシップ・ミズーリ
・アビエーション・メモリアル

 

アリゾナ記念館は海上にあるが、他の3つの施設は下図の赤枠に点在する。各場所へはビジターセンターからシャトルバスで移動する。シャトルバス料金はチケット代に含まれる。

 

 

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パールハーバー4つの施設見学のチケット代はいくら?

パールハーバーを見学するには個別の施設を見学するチケットと、全て見学するパスポートが販売されている。おすすめはやはりパスポート。

パールハーバー・パスポートで全ての施設を見学できる

パールハーバー・パスポート代金: 

  • 大人 $89.99
  • 子供(4〜12歳)$44.99

 

①戦艦アリゾナメモリアルオーディオツアー

②ボーフィン潜水艦博物館入館料

③戦艦ミズーリ記念館入館料(ガイドツアー含む)

④太平洋航空博物館入館料

個別の博物館へのチケット代は下記から確認できる。

 

-パールハーバーヒストリックサイトホームページ

 

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ツアーを利用せずにパールハーバーを巡ろう

一般的にパールハーバーへの観光は、ほとんどの人がツアー会社の数時間程度のオプショナルツアーに申し込まれるのではないかと思う。

 

オプショナルツアーは移動に関しては便利ではあるが、時間の成約があるためじっくりと全てを見て回れない。

 

数時間程度では時間が足りなさすぎる。どの施設もとてもボリュームの多い、見ごたえのある博物館だから。

 

今回は個人でパールハーバー観光をする場合の参考として紹介していく。

 

ワイキキからパールハーバーへは公共交通機関である、The  Busで向かった。アリゾナメモリアルで降車。(下写真の左赤丸がバス停)

 

バスで行く場合は注意が必要だ。パールハーバーからの帰路、ホノルル方面へ戻る際のバスは往路で利用したバス停ではなく、下写真の右赤丸のバス停まで行かなければならない。(カメハメハハイウェイ東行き側)

 

往路で降りたバス停でいくら待っていても、ホノルル方面には戻れない。

 

現在建設中の鉄道が開通するとアラモアナセンターから簡単に移動することができるそうだ。(下写真の右部分が建設中の写真)

ますます来訪しやすくなる。

 

アリゾナ記念館(アリゾナメモリアル)とは

アリゾナ記念館とは、第2次世界大戦の日本軍によるパールハーバーへの攻撃で沈没した戦艦アリゾナを慰霊する施設のこと。

 

写真の通り施設は海上にある白い建造物だ。

 

 

今もなお、海中に沈む戦艦アリゾナの真上にある施設がアリゾナ記念館。ここへはビジターセンター側からボートで渡ることになっている。

未だに船から漏れ出すオイルが海上に流れ出ている。

第2次世界大戦当時アメリカの敵国であった日本。その日本人であっても、自由に訪問することができる。

日本人がほぼいない、珍しい存在でもあるが、白い目一つすら感じることはない。これがアメリカという国なんだ。

 

アリゾナメモリアルの詳しい説明(Wikipedia)

 

ボーフィン・サブマリンミュージアム&パークとは

 

パールハーバーヒストリックサイト入り口のビジターセンター(Pearl Harbor Historic Sites Visitor Center)のすぐ真横にあるのが潜水艦ボーフィン

ボーフィン・サブマリンミュージアム&パークという施設のことだ。

永年活躍した潜水艦ボーフィンの内部の様子を見学することができる。

 

潜水艦ボーフィンの詳細について(Wikipedia)

 

ツアーではなく、個人で見学する日本人の姿は全く見かけない。

写真(上下)は魚雷。

 

 

艦内通路は狭いものの、外から見る印象よりもかなり広い。

 

 

乗員約60人。最長で50日程度の航海に出ていた。こんな窮屈なベッドでの長期の生活が続くとは、とても大変な任務だ。

この潜水艦ボーフィンは数々の戦績を挙げた。「合計で68,703トンの船を沈めた」とも記されている。

 

バトルシップ(戦艦)・ミズーリ

 

アメリカ最大の戦艦がこの戦艦ミズーリ。第2次世界大戦から、朝鮮戦争、湾岸戦争に至るまで長きにわたり任務にあたったアメリカの歴史上大いなる功績をあげた戦艦。

 

 

戦艦ミズーリについての詳細(wikipedia)

 

真珠湾に浮かぶフォードアイランドに停泊し、現在は博物館となっているミズーリ

 

 

ビジターセンターからは送迎バスでフォードアイランドへ渡る。下画像の中央の赤枠

 

 

第2次世界大戦で、日本が降伏した際に、このミズーリの甲板上で調印式が行われた。それがちょうどこの下の写真の場所。

 

これが当時の写真(展示物)。

 

ここでは、無料で各国向けのガイドのサービスがある。甲板に上がったところに大勢のガイドらしき人たちがお出迎えしてくれて、日本人の方ですね?と無料でガイドをさせて頂きますと感じよく声を掛けてくれる。

 

ある程度の人数が集まったところでツアー開始。ガイドは甲板のみでの説明となる。

 

 

この写真のあたりでガイドから注意事項があって、左側の向こう岸は写真撮影はしないようにとのこと。

理由は、軍の施設が立ち並んでいるためだ。軍の船もたくさん停泊している。

 

詳しく見たい人は下のマップで公開されているので、そちらからどうぞ。

 

そして、下写真のようにミズーリの主砲がとんでもなくでかいのだ。

 

表に露出している部分以外にも下図の通り、5階建てのビルとなっているのだそうだ。まさに氷山の一角。

 

 

無料サービスのガイドは甲板のみで終わり。後は艦内を自由に見学できる。

 

 

さらにこの戦艦内部がとんでもなく広い。見学できるのは一部であるにもかかわらず、どんだけ広いんだって感想。

 

第2次世界大戦時は約2500人、湾岸戦争時は約1500人がこの船に乗船していたそうだ。

乗員がどの様な船の環境で生活していたかを見学していくことができる。

 

食堂もこの写真だけでなく幾つもある。1,000人とか2,000人とかに食事を提供するのだから、まあ当然ではある。

売店で飲食物を買うこともできる。(今は営業していない)

「MIGHTY MO SNACK SHOP」と壁に張り紙があるが、この戦艦ミズーリの愛称は「MIGHTY MO(マイティ モー)」と呼ばれていたそうだ。

上級士官の寝室。

結構、歴史を感じる事務室。

とにかく艦内は広く、同じような景色が延々と続く。このフロアだけで、ざっと見学しても、ゆうに1時間はかかる。

長い長い通路があちこちに張り巡らされていて迷路状になっている。見学できるエリアは飲食、居住、事務所のフロアといったところか。

 

ようやく甲板より上側へ向かう

 

さらに上のデッキへは、階段で登っていく。

 

ここまでの展示を見学してくると、戦争というもの、軍というものの存在、歴史の重さなどが一挙に押し寄せてくる感覚で圧倒される。

 

これまで何十年と生きてきていても、その片鱗にさえ触れることのなかったものを嫌というほど一度に受け入れるには戸惑いを隠せずにはいれない。

 

この感覚を得るだけでも、ここパールハーバーに来た価値はあると言える。一度では消化しきれないほどの展示の量、もう一度来ないといけない。そんな風に感じさえもする。

あまりにも知らないことが多すぎた。日本人として。

 

展示や写真とともに文字が添えられているが、ほとんどを素通りして来てしまった。

本当に知るべきことがそこには刻まれている。一つ一つの写真にも語りかけてくるものが存在している。

 

大型戦艦ミズーリを隅々まで体験

前半は、アメリカ最大の戦艦ミズーリの甲板部とすぐ下のフロアを見学してきた。どんだけ広いねんってのが率直な感想。

 

船の大きさを考えたら全体の1割も見てないんじゃないのって感じだ。

 

 

今回の後編は戦艦ミズーリの甲板から上部、司令塔へ向かう。

 

 

甲板上から階段があるので登っていく。

構造が複雑なので、何層になっているのかよくわからない。

 

 

下を覗くとかなり高いところへ上ってきたのがわかる。下の写真はエントランスと、お土産ものを販売する売店の建物。

バトルシップ・ミズーリと書いたTシャツや、キャップなど魅力的なお土産がたくさん売っている。。

 

 

前方を眺めると主砲を見下ろすような眺め。これだけの大きい船があちこちの海へ向かっていたのかと感慨深い思いになる。

船というより、動く建物という感覚。

 

 

船の配電制御などの部屋というより通路と言った感じ。

 

 

下はおそらく艦のコントロールにかかわる設備のようだ。

 

 

艦の航行はここで行われる。(下写真)

 

 

肘掛け付きの椅子はきっと地位の高い上官が座るんだろう。

 

 

 

デッキ上の通路

 

ここにいるだけで様々な感情を抱く。

 

 

 

とにかく見どころ満点のミズーリを後にしよう。

パールハーバー見学ではこの戦艦ミズーリは外せないポイントだ。

 

 

 

アビエーション ミュージアム (真珠湾航空博物館)

いよいよ最後の見学ポイント、アビエーション ミュージアム。戦艦ミズーリのバス発着場所から、無料バスでフォード島のさらに奥へ移動する。

 

 

今は使われていない滑走路の様な、ただ、だだっ広い場所にバスは到着する。

 

 

ここでは2つの大きな航空機の倉庫の様な場所を見学する。

 

 

一つ目の建物は、きちんとした設備のある博物館。

館内にはシアターで映像を観る施設や、飲食ができる食堂、戦闘機のシミュレーター、そしてお土産店まである。

そして展示物。

 

 

ゼロ戦の展示。

 

 

第2次世界大戦中の実機を中心とした展示となっている。

 

 

上の写真で、数人が電話をしているように見えるのは、音声ガイダンスを聞いている様子。自国語での解説が聞けるようになっている。

 

 

立派ではあるが、一つ目の建物の展示物に何故だか心が響かない。本物なのに作り物感?が上回ってるからか。

演出のところがちゃっちい感が否めなくはない。

そして、2つ目の格納庫へ歩いて移動する。

途中に、現役を引退したであろうヘリコプターがいくつも並んで置いてある。ここは外から眺めるだけ。

 

 

そして、その前を通り抜けると、大きな格納庫が目の前に見えてくる。

2つ目の建物。展示は戦闘機中心だ。

 

ひと世代前に活躍した戦闘機、F-14、F-15、F-16あたりの戦闘機がずらりと並ぶ。

外から見学するのみで、コクピットの中に座ったりはできない。

 

 

近くで見てみると、思ったよりも「鉄でできた乗り物」という印象を受ける。

たとえるなら、電車を見るのに近い感覚。

こんなにも馬鹿でかい、重たい鉄の塊が飛んでいくんだ~って単純な感想。

 

 

 

 

 

 

 

プラモデルなどの模型の方が、つなぎ目などが無い分、未来の乗り物感があったのが、間近に見ると手作り感を感じてしまう。

 

 

 

見学は終了。

最初のチケットセンター前へ無料送迎バスでビジターセンターへ戻る。

 

パールハーバー ヒストリック サイト ビジターセンター (真珠湾観光案内所)

ビジターセンター(Pearl Harbor Historic Sites Visitor Center)へ戻ってくる。

 

 

パールハーバーへバスで訪問した人は、帰路はアリゾナメモリアルのバス停ではなく、カメハメハハイウェイ沿いまで行かなければ戻れないので注意が必要。

 

ホノルル・ワイキキ方面のバス停は、写真右側の赤丸のところだ。

日本とは違って道路は右側通行なので、道路の向こう側でなく、手前側なので注意しよう。

 

まとめ パールハーバーは日本人こそが行くべき場所

パールハーバー見学はツアー会社のオプションツアーなどに一部組み込まれていたりする。

パールハーバーツアーは、たいてい他の場所の観光と抱き合わせになっているので隅々まで見学することはできない。

 

ここまでご紹介した通り、パールハーバーの4か所の全てを回るとなると、1日まるまる時間を要するほどの盛りだくさんの内容だ。

 

今回、冒頭のアリゾナ記念館は時間の都合(ボートの時間が決められているので行動に制約がでるため)で割愛したが、それも含めるとなおさらだ。

 

ハワイに観光に来てもパールハーバーに訪れる日本人は少ない。

 

ワイキキなどは、どの国の人よりも日本人の多さが目立つが、ここパールハーバーではほとんど見かけない。

 

パールハーバー第2次世界大戦の歴史を学ぶにはもってこいの場所。

 

アメリカ、日本、いずれかに偏ったこともなく、歴史を正しく認識し、海外や、アメリカに対する日本人として認識を改めるいい機会になる。

 

是非自分自身の足でパールハーバーを訪れることを勧める。

 

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